住宅ローンの返済が困難となり、督促状や催告書などの通知が届いてしまったらどうしたらよいかわからずに不安になってしまいます。現状のままでは競売にかけられてしまいますのでその前にできることとして、任意売却をする際の手順を中心にご紹介していきましょう。
流れ
最初に、滞納から約1~5か月間は督促状や催告書が手元に届く程度で、返済に応じるようにという内容の手紙が送られます。返済の目途がついたのならこの時点で滞納した分の返済が再開されます。
その後、期限利益喪失(つまり、ローンなどの分割払いができなくなる)という通知が届き、一括払いで返済せよという厳しい通達内容となります。この時点で半年経過しています。それから一か月後の7か月目には代位弁済通知が届き、銀行は、保証会社にすべて任せることになります。
差し押さえ
8か月目を迎えることになり、不動産そのものに対して差押の通知が届くことになり、自由売却が禁止され、自分勝手の売却は違法となるわけです。この時点で任意売却ではなくなり、競売へと移行する手続きがスタートするわけです。これが競売開始決定通知となり、滞納開始から9か月後となります。
10か月目になると、執行官が裁判所から派遣され、当然ながら不動産を競売するために不動産の調査を開始し、固定資産税や各種光熱費などといった情報を開示するよう自治体などに要求することができます。
そして13か月目からは競売機関の入札通知が手元に届き、落札されたらその人のものとなり、滞納していた人は立ち退きを要求されるわけです。なお、落札者がまだの場合は公開価格を下げて再競売されます。
任意売却の流れについてですが、成立までは約1~3か月前後かかるのが相場ですが、申請期限が存在することから競売開始の期日から2日前までに申請することとなっています。
早いうちに任意売却をするならば、前半となる督促状及び催告書が手元に届いた時点で申請をする必要があります。なお、期間内についてはそのまま住んでもよいというわけですが、競売開始前日までに成立しなかった場合は強制退去となるリスクが高く、早いうちの申請をしておきたいものです。
売却手順
売却するときの手順について、前半となる債権者との交渉まで説明しましょう。
最初に相談するべきところは、任意売却を専門に扱っている業者さんと話し合いの場を持ち、現在の住宅ローンの滞納に関する状況などを中心に話を行い、今後の対策について相談(いわゆる作戦会議)を行うことから始まります。
次は、手放す予定の物件に関する調査とプランニングを行い、任意売却となった場合の適正価格を見極めることを中心に話を進めます。期限は3か月ですが、専門の業者さんと契約を結ぶことになります。(この時点で1週間経過)
その次は、住宅ローンを融資した銀行などといった各種金融機関(つまり、債権者)との交渉を行い事前に調査したことを中心に、売却価格について交渉を行いますが債務者も同席してもらうことになります。
後半の手順
債権者との間で売却額について合意を得られたことから、いよいよ物件の売却が開始されます。不動産流通機構に登録を行い、その後は全国の各住宅情報サイトや雑誌などに掲載され、購入者を広く募集するためです。
すぐというよりはある程度の期間を以て様子見となりますが、実際に購入を希望される方が現れたらその人の審査を行います。何も問題がないと判断されたら、買付証明書を作成してから債権者に提出するのが後半最初のステップです。
その後、債権者からの同意を得られることが出来たら、購入された方は買受人として交渉に参加します。この時点で約3か月迎えたわけです。次のステップは引渡し日などについて打ち合わせを行い、売買契約を結ぶという段階です。
最終ステップは物件引き渡しと売却費用(印紙代や抵当権抹消代、それに引っ越し費用や仲介手数料などを差し引いた額)を授受し、その額は住宅ローン残債へと割り当てるというわけですがこれで約1か月前後の期間が必要となります。
まとめ
以上、任意売却の手順を中心にご紹介しましたが流れも同時に理解しておくと、どの時期に決断したほうがよいか把握することができます。
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