競売による売却は、所有者の意思に関係なく行われる為に、所有者の立場を考えた任意売却をすすめる事が最悪の事態を防ぐ方法の一つとなることでしょう。今回は、特に土地だけの任意売却においての注意点について紹介しましょう。
競売は土地だけや建物だけも可能
通常の取引でも、土地だけを売ったり、建物だけを売ったり出来ますが、建物を買っても土地の使用料は発生するので、トラブルの原因となります。それぞれの名義が違う事で売れにくくなる事がある為、どちらかに名義を統一する方法が取られています。
同じように借地権の付いた建物の場合も利用方法が限定される事になり、増築や立て直しが土地の所有者の許可が必要となる場合に、交渉しても土地の所有者は、許可をしたくない立場なので、複雑な交渉をするよりも、土地を買い取る事で同一の名義にするように対応しなければ売却しにくくなってしまいます。
一方、土地だけの場合に、建物や設備など権利関係がない土地は利用価値が高く、投資家などは、特に競売などで、安くて利用価値が高い土地の入手を見逃さない傾向があります。。その為に、万が一競売にかけられた場合には、売却のリスクが高くなるので早めの対応に迫られる事になります。
土地の任意売却は早めの決断が必要
土地の利用価値が高いと判断された場合に、競売にかけられると即座に落札が予想されるので、担保権を持った債権者も早めに処理できると考え、スムーズに競売を実行される可能性が高いです。
建物がセットの場合ですと建物の構造や状態によって利用目的が制限される事になりかえって安く売られる可能性がありますが、土地だけの場合ですと自宅用にも利用できるし、アパートやマンションにも利用価値が広がります。その為、競売で確実に処理できるのであれば競売を選択する債権者も多いのです。
こうなる前にも、土地の売却を任意売却によって、少しでも高く売れるようにする事です。任意売却の手続きの期間を考えた場合には、競売が実行される前に、早めの決断を必要とします。競売を取り消すには、購入者が決定する開札日の前日までですが、金融機関の交渉や購入者を見つける機関などを考えると1カ月以上は必要です。
任意売却にしたい理由
競売も任意売却も土地を処分したからと言ってローンが全額返済できる事は少ないです。売却後も残債の支払いをしなければなりません。しかし、同じように見えても債務者に対する扱いが違ってくるのです。また通常の販売ルートを使うので競売よりも高く売れる場合が多いです。
1.専門の仲介業者が金融機関などに対して任意売却の交渉を行ってくれます。債務者本人が交渉しても取り合ってもらえない場合や了承を得るには至らないでしょう。
2.購入者を見つけてくれて契約まで仲介してくれます。契約する場合の特約では、金融機関からの了解が得られなかった場合に、契約を無効にする事で契約違反にならないように債務者の立場を盛り込んだ内容にしてくれます。
3.専門の仲介業者によって、売却後のローンの支払いについての交渉を行い出来る限り無理のない返済方法を探してくれます。
4.売却後の引っ越し先などの確保をしてもらい今後の生活に安心感を持つ事が出来ます。
まとめ
土地だけの売却は需要が高いので、競売によって強制的に売られるよりは、債務者の立場に立った観点から任意売却を早めに決断する事が大事です。任意売却の実行に必要な期限も含めた申し込みを、速やかに決断する事をおすすめします。
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