任意売却

土地のみが競売の対象の場合、土地上の建物はどうなる?

競売では様々なパターンの売却があります。土地と建物は別の不動産であるという考えがパターンを増やす一因です。しかし、建物は土地に対する権利が無ければ存在できないことから問題を複雑にしている部分もあります。
抵当権が設定されている土地が競売となったとき、その土地上に建物がある場合にはどのようなことになるのでしょうか。

LP_banner_02

建物は土地に対する権利が必要
建物が建物として存続するためには土地に対する権利が必要です。所有権が一般的ですが、借地権であったり使用借権であったりすることもあります。もし、土地に対する権利を失ってしまったり、そもそも権利が無いのに建物を建てたりしていると、土地の所有者は建物の所有者に対し建物を撤去することを要求することができます。
それでは土地の上に何も建っていない更地に設定した抵当権を実行して競売を行う場合に、抵当権設定後建物が建てられていた場合には建物はどうなるのでしょうか。競売によって土地を取得した競落人は、自己の土地の所有権に基づき建物所有者に解体撤去を要求することができるのでしょうか。 

一括競売
更地の状態で抵当権を設定した債権者は、更地の状態の価値で担保を設定したのであり、土地上に建物が建てられることによって価値が減じてしまうと債権者の不測の損害を与えることになります。
しかし、土地のみの競売を行うことによって、土地と建物の所有者が異なることで競落人から建物所有者に対して建物の解体撤去の要求を認めるとなると、予定外の紛争の発生や経済的な損失が発生することになります。したがって一定の条件を満たした場合には一括競売といって土地にしか抵当権を設定していなくても土地と抵当権の設定の無い建物を一緒に競売に供することを法律では認めています。
一括競売を行うための条件は、土地に抵当権を設定した時に土地の上に建物が無いこと、土地上に建物が建築されたのは土地の抵当権設定後であることです。
なお、一括競売にするかどうかは競売の申立人が選択することができます。

売却代金の扱い
一括競売を行うことで土地と建物が一緒に売却されるため、競落の代金には土地だけでなく建物の代金が含まれることになり、競落人は土地と建物の所有権を取得することになります。
債権者の権利はあくまで土地に対する抵当権なので、売却代金のうち建物相当額は配当の対象とはなりません。建物所有者に建物の売却代金として渡されることになります。
したがって抵当権の設定のある土地上に建物を建てる場合には、抵当権の設定をしなくても一括競売という制度の対象になる可能性があるということを認識しておく必要があります。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 不動産売却における委任状取り扱い説明書
  2. 不動産売却の時に重要な登記費用について
  3. 相続時に名義変更をしないとどうなる?
  4. 賃貸不動産の経営管理を安易に考えてはいけません!
  5. 不動産の売却に年齢制限はある?

関連記事

  1. 任意売却

    競売における保管金とは?  ~保管金には3つの種類がある!?~

    競売には、申請手続きから裁判所が依頼して行う調査や様々な経費に関する費…

  2. 任意売却

    住宅ローン滞納などにより実行される競売の入札方法

    住宅ローンの滞納を続けていると、債権者は債権回収のための最終手段として…

  3. 任意売却

    不動産競売の流れを通して考える、任意売却の有効性

    主に住宅ローンの支払い滞納によって生じる不動産競売。これはローン残額の…

  4. 任意売却

    競売による価格と任意売却による価格

    競売による不動産の売却価格は、一般市場で成立する価格の7~8割程度の水…

  5. 任意売却

    任意売却で解決 〜離婚の際の住宅ローン問題〜

    離婚を決断するというのは苦しい事かと思いますが、新しい生活を築いていく…

  6. 任意売却

    住宅ローン返済に関する不安をできる限り小さくするには

    一般的に住宅を購入する際に借り入れる住宅ローンは、大金を借りることとな…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 任意売却

    任意売却に合わせて債務整理を検討中の方へ
  2. いろいろ

    競売で家を購入する ~参加する為に必須な書類とは~
  3. 債務整理

    債務の相続放棄で注意すべきこと
  4. 相続

    相続における裁判所の関わり
  5. 任意売却

    競売の取り下げは任意売却
PAGE TOP