任意売却

自己破産でも任意売却することのメリットとは?

住宅ローンの返済に限らず、借金の返済が出来なくなってしまった場合に債務整理という救済措置があります。債務整理の中でも、全ての借金の返済義務が免責されるのが自己破産です。
自己破産の手続きを行うことが決まったとしても任意売却を行ったほうが良いという話もありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

LP_banner_02

自己破産のペナルティ
自己破産は全ての借金の返済義務が免責となるため、債務整理の中でも最も借金の減額効果が高い方法です。しかし、当然に相応のペナルティが課されることにもなります。
まず、所有している資産があれば、破産管財人によって管理の対象となり売却されて債権者に配当されます。これ以外にも金銭の借入れなどが概ね10年間出来なくなり、官報に氏名などの一定事項が掲載されるなどのほか、就業できる職業が制約されることにもなります。
マイホームを所有している状態で自己破産の手続きを開始すると、管財事件といわれる扱いになり、手続き完了までに費用と時間を要します。マイホームは、破産管財人によって競売の手続きが取られて裁判所によって売却されることとなり、任意売却を選択してもマイホームを手放すことには変わりはなく、借金も全て帳消しになるのであれば、任意売却せずに、そのまま競売で売却してしまおうという債務者の方が意外といらっしゃいます。
しかし、自己破産をする場合であっても、任意売却を行うことにメリットはあるのです。

任意売却を行うことのメリット
自己破産の手続きの中で不動産を売却するというのは時間が掛かります。しかし、任意売却であれば競売ほどの時間は掛かりませんので結果的に自己破産の手続きに要する期間を短縮することができるのです。
また、資産を売却してから自己破産の手続きを行うと管財事件ではなく、同時廃止となり費用が安く済み、手続きも早くなります。
金銭面においても自己破産では予納金が事前に必要になりますが、任意売却であれば売却手数料は売却代金から捻出されるので費用の持ち出しが不要となります。債権者との交渉次第では引越代金などを貰えることもあります。
最終的に自己破産であっても、任意売却を事前に行うことでこのようなメリットが得られます。

メリットを活かすために
基本的には任意売却を行うことにメリットがあるのですが、任意売却によって得られた金銭の扱いによっては自己破産の手続きに際して問題とされてしまうこともあるため、任意売却と債務整理の両面について詳しい不動産業者に相談のうえ、任意売却を行っていくことをお勧めします。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. 不動産の投資で不労所得生活を始めていくために考えること
  2. マイホームを手放すことになってしまったら
  3. 督促状の納期限とペナルティについて
  4. 賃貸経営を行うのに宅建の資格は必要?
  5. 実は厳しい税金滞納への対応

関連記事

  1. 任意売却

    必見、競売における未登記建物の対処法

    競売に至る理由は、ケースバイケースなので一概には述べられません。しかし…

  2. 任意売却

    競売の評価書から見えてくる落札すべき対象

    競売物件を手に入れたい方の理由はさまざまですが、欲しくなる物件の理由は…

  3. 任意売却

    任意売却の手続きにおける担保解除同意書とは何か

    住宅ローンの返済ができなくなってしまった場合に抵当権者は競売の実行を申…

  4. 任意売却

    競売開始決定通知が届いた後に任意売却は間に合うのか

    住宅ローン等の借入金滞納により、債権者よって裁判所に対して競売の申し立…

  5. 任意売却

    任意売却に必要な委任状の利用目的

    本人でなければ出来ないことを他の人にやってもらう場合に、委任状が必要に…

  6. 任意売却

    競売による価格と任意売却による価格

    競売による不動産の売却価格は、一般市場で成立する価格の7~8割程度の水…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 任意売却

    任意売却はいつまで手続き可能?
  2. 債務整理

    債務整理のメリットとデメリットとは?
  3. 任意売却

    早めに行うのが大切 ~任意売却の期間とタイミング~
  4. 債務整理

    競売における売却基準価額は何故安いのか
  5. 債務整理

    競売物件落札後の立ち退き要求はどのようにしたらいい?
PAGE TOP