不動産基礎知識

不動産競売の流れと入札の方法

不動産競売では一般の物件より安く購入することができるので、一部で注目されています。競売物件の購入を検討している方へ、今回は競売の流れと入札の方法を説明していきます。

不動産競売とは

裁判所が行うもので、裁判所が差し押さえた物件が競売にかけられます。その物件は「競売物件」といい、主に債務者がお金を返済できなくなってしまった時に担保となっている物件を裁判所に差し押さえられ、競売物件となります。競売によって物件がお金に換えられ返済へ充てる、という仕組みのものです。

物件のある場所を管轄する裁判所で競売が行われるので、競売物件の購入を検討する際は、自分の住みたいと考えている地域を管轄する裁判所の不動産競売情報を確認しましょう。最高裁判所が不動産競売物件の情報を提供しているサイト「BIT」では、所在地の絞り込み検索ができ情報も充実しています。

不動産競売の流れ

①物件の選択・・・裁判所が情報提供するサイト「BIT」などで物件を探します。

②物件の調査・・・実際に物件を見ることはできませんが、「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」などを見て物件について調べます。

③入札・・・裁判所の示す入札期限内に入札書を提出します。

④開札・・・裁判所で入札者も立ち会いのもと行われます。

⑤代金納付・・・落札後、裁判所から代金納付期限について通知が届きます。競売物件でも一部の銀行では住宅ローンを組むことができるので、ローンを利用するか、一括振り込みなどの方法で代金を納付します。

⑥登記・・・裁判所が行うので、入札者による手続きはありません。

⑦不動産の引き渡し・・・前所有者が引き渡さない、立ち退かないなどの状況になると、「引き渡し命令申し立て」をすることができます。

入札の方法と流れ

①物件の選択

②入札書を準備・・・入札書の様式は裁判所ごとに違いがあるので、入札したい物件のある地域を管轄する裁判所にて入手しましょう。

③保証金の振込・・・入札書を入手すると、一緒に保証金の振込用紙が付いてきます。指定の金融機関に振り込みます。物件の基準価格の2割が保証金額となります。落札に至らなかった場合は返金されます。
④入札の必要書類を用意・・・入札書、入札保証金振込証明書、住民票(法人は、代表事項証明書か登記事項証明書)が必要書類です。これらをまとめて入札の際に提出します。

⑤入札書の提出・・・入札の期限内に提出します。裁判所へ直接提出に行くか、郵送で提出することができます。

まとめ

不動産会社が競売に入札することはよくありますが、個人で入札するのは初めてという方が多いと思います。入札期限があるので、期限に合わせて必要書類の準備をしなければいけないので、今回紹介した入札の方法と流れを確認して競売に挑んでください。良い物件と出会えると良いですね。

競売に関する事や不動産の投資の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報下さい。

ピックアップ記事

  1. 相続時に名義変更をしないとどうなる?
  2. 住宅ローンによる隠れ貧乏にならないために
  3. 不動産の投資で不労所得生活を始めていくために考えること
  4. 不動産売却の時に重要な登記費用について
  5. 督促状の納期限とペナルティについて

関連記事

  1. 不動産基礎知識

    不動産競売など債権回収を見据えた抵当権の設定

    住宅ローンの借入を金融機関から行うと、通常はマイホームに抵当権の設定を…

  2. 不動産基礎知識

    競売による買受人の引き渡しでの注意点

    競売物件を入札によって落札したからと言って安心する事はできません。何故…

  3. 不動産基礎知識

    確実に利益を得る不動産投資の選択肢

    近年のゼロ金利政策によって、預貯金の利率での投資は期待できない状況です…

  4. 不動産基礎知識

    住宅ローンの返済額についての考え方

    住宅ローンについて重大な要素を3つ挙げるとしたら、借入額、返済期間、返…

  5. 不動産基礎知識

    競売物件に内包されるリスクについて

    競売は裁判所で行われますが、競売特有の事情により不動産会社の仲介による…

  6. 不動産基礎知識

    競売における占有者を退去させるための手段としての引渡命令

    不動産競売において、最も大きなトラブルになりやすいのが建物の明け渡しで…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. いろいろ

    不動産競売、最後の大仕事「立ち退き」に必要な手続き
  2. 賃貸オーナー様

    賃貸管理会社を変更するときのトラブルを防ごう
  3. いろいろ

    家を売る理由で多いのはどの様な理由?
  4. 不動産基礎知識

    競売の費用は原則として債務者の負担
  5. 債務整理

    競売において裁判所の職権の変更とは
PAGE TOP