不動産基礎知識

競売における続行決定申請とは何か

競売の申立てが行われた後に競売続行決定という通知が出されることがあります。言葉だけをみると、競売による売却を押し進めることの連絡のようにも捉えられますが、この続行決定とは何を意味しているのでしょうか。

LP_banner_02

競売が行えない事由
住宅ローンの滞納が続いたことによって金融機関が競売の申立てを行った場合に、通常であれば裁判不要のためスムーズに書類が受理されて、競売による売却に向けた作業が進められていくことになります。
しかし、よくあることではあるのですが、住宅ローンの滞納をしてしまった債務者は、固定資産税などについても滞納を続けており、すでに課税主体である官公庁等から滞納処分による差押登記がなされていることがあります。このような場合には、債務者名義による競売や抵当権などの担保権の実行による競売の開始決定がされても、原則として競売の手続きを進めることができません。
しかし、それでは債権者のほうも困ってしまいます。折角、裁判で勝訴したり、事前に抵当権を登記したりしていたのに無駄になってしまいます。そこで、「滞納処分と強制執行等との手続きの調整に関する法律」に定められた手続きを行って、上記の場合に競売の手続きが進むように手配をします。

続行決定申請によってどうなる
税金などが滞納されて差押の登記がなされた不動産は競売の手続きを進めることができません。このため債権者は競売の申立てと同時に「続行決定の申請」を行うこととなります。この続行決定の申請によって、裁判所は税金の課税主体である租税官庁等の徴収職員等の意見を聴いて、競売の手続きを進めることが相当であると認めた場合に競売の続行決定の判断をくだします。
なお、このときの徴収職員等の意見については、聴くことで足り、特段の同意は必要ありません。仮に徴収職員等が競売の実行に反対をしても、裁判所が競売手続きを続行させることが妥当と判断すれば、競売手続きは進むことになります。

任意売却と続行決定申請
競売と任意売却が並行して進んでいる債務者の方にとって、裁判所からの続行決定の通知が来ると驚いてしまうことと思います。任意売却で話を進めようとしているのに、裁判所からの通知で続行決定と来ると気持ちが焦るのは十分に分かります。
この続行決定の通知は、そのまま競売の手続きが進みますということを改めて連絡してきた文書という程度の認識で構いません。しかし、競売の手続きが進むことに間違いはありませんので、時間が限られていくことになります。そのスケジュール的な面については、しっかりと認識して任意売却を進めていきましょう。

LP_banner_02

ピックアップ記事

  1. マイホームを手放すことになってしまったら
  2. 賃貸経営を行うのに宅建の資格は必要?
  3. 不動産の売却に年齢制限はある?
  4. 住宅ローンによる隠れ貧乏にならないために
  5. 不動産投資による不労所得を得るための仕掛け作りとリスク

関連記事

  1. 不動産基礎知識

    競売物件とはどのような特徴を持つ不動産なのか

    競売物件というと怖い、怪しい、難しいというマイナスのイメージを持たれる…

  2. 不動産基礎知識

    住宅ローンの追加融資は可能か?

    住宅ローンの事前審査が行われてから、実際に融資がされるまでに追加で融資…

  3. 不動産基礎知識

    住宅ローンの団信における、がん保障などの特約付き保険の加入率

    自宅購入資金を借り受け、それを月々の定額払いで返済していく住宅ローン。…

  4. 不動産基礎知識

    不動産投資に活かせる行動経済学の理論

    経済学のモデルに心理学的な原理を当てはめて考察する行動経済学。その中で…

  5. 不動産基礎知識

    住宅ローンの滞納による督促などの通知

    住宅ローンの滞納を行っていると金融機関から支払いの要請などの通知が来る…

  6. 不動産基礎知識

    家を売却した際のメリット・デメリット・リスクについて知ろう!

    家を売却するという事は金額が高額であるがゆえに、躊躇するのも仕方ありま…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 債務整理

    競売落札後の流れとは
  2. 離婚と不動産

    離婚が決まったら競売を避けるために何をするべきか
  3. 賃貸オーナー様

    賃貸管理は入居者が安心して暮らすための義務と考えよう
  4. 不動産基礎知識

    家を売却しよう~売れるまでの流れをおさらい~
  5. 債務整理

    競売で買受人になった際の不動産取得税
PAGE TOP