マンション管理は楽な仕事と考えている方が多いかもしれませんが、実は大変な仕事で精神的にも負担の大きな仕事です。このためマンション管理業は離職率の高い職種であるとも言われています。マンション管理の仕事では何が大変なのでしょうか。
■多岐に渡る業務内容
ワンオーナーの賃貸マンションであれ、管理組合の設置された区分所有マンションであれ、マンション管理のために行う仕事は業務量が多く、多岐に渡ります。ワンオーナーの賃貸マンションではオーナー自ら管理するケースと管理会社との間で管理委託契約が締結されるケースがあり、区分所有マンションではオーナーで構成する管理組合が自ら管理を実施する自主管理と管理組合と管理会社との間で管理委託契約を締結して管理が行われる委託管理のケースがあります。
管理組合に関する業務が発生するため、区分所有マンションの管理のほうが手間は増えますが、直接的な管理という点で行う業務はワンオーナー、区分所有でも大きくは変わりません。
■マンション管理の何が大変か
マンション管理では日常の清掃、巡回、点検、管理日誌の作成、ごみ処理、クレーム対応など多くのことがありますが、管理業務として請け負っていると認識している業務と、住人などから要請される業務との範囲の違いに戸惑うことが多くあるようです。マンションの住人の方から管理業者を色々とやってくれる便利な人だと思われていると、実に色々な要請を受けて大変になります。
この場合、業務の線引きを上手く引くことができないタイプの管理人ほど大変な状況になります。例えばマンション管理の業務は基本的に共用部分の維持管理、補修、清掃なのですが、住人の中にはトイレの詰まりや部屋の管球交換などの対応を求めてくる方もときにいらっしゃいます。
■クレーム対応
マンション管理で最も大変なのはクレーム対応でしょう。日常業務で些細な事がクレームになることもありますし、業務とは関係のないところでクレームが持ち込まれることもあります。
このクレーム対応は住人の方の感情が昂っている状態で始まることも多く、その対応次第では話が大きくなりかねません。コミュニケーション能力が求められる場面となります。
マンション管理の仕事は、住人からするとやって当然と思われている仕事が多く、管理人としては一生懸命仕事をしても評価されるというところまでいかないことが多いのも大変で辛いところです。
そのような中で、クレーム対応を上手く処理することができると管理組合やオーナーなどから信頼を得ることができ、今後の仕事につながっていくことになります。