マンションでの生活は他の方との共同生活です。上下左右の専有部分には他の方々が住んでいる訳ですから、戸建住宅と比較すると隣の方との物理的な距離が大変近い生活となります。
したがってマンションでは他の方の生活音などが騒音問題としてトラブルになることがあります。管理会社は騒音問題にどのような対応をしてくれるのでしょうか。
騒音問題に悩む人は多い
国土交通省が平成25年に行ったマンション総合調査によると、マンション居住者間のマナーでトラブルが発生していると回答した方は全体の55.9%で、そのうち34.3%の方は生活音がトラブルの原因と回答しています。
したがって全体では約20%弱の方が生活音を騒音トラブルと認識しているという事になります。多くの人が集まって大きな声をあげて騒ぐということであれば、騒音問題として分かり易いのですが、生活音となると何処まで受忍すべきレベルなのかという問題もあり、対応をどのようにしたら良いのか悩む人も多いことでしょう。
管理会社などに相談すれば解決するものなのでしょうか。
管理会社の対応
騒音を出している方に直接苦情を申し立てるという方法もありますが、かつて苦情から傷害事件に発展したこともありますし、分譲マンションであれば今後もそこで生活を続けていく訳ですから、ぎくしゃくとした関係になるのも考え物です。
そこで、まずは管理会社に騒音で悩んでいる旨を伝えて、対応をお願いしてみましょう。管理会社によって対応はまちまちですが、最初はマンション全体に騒音問題で苦情が出ていることを連絡する文書を出すという対応が多いようです。これによって苦情を申し立てた人が特定されることはなく、問題が解決することもあります。
しかし、それでも騒音が治まらない場合には騒音を出している居住者へ直接苦情の申し入れを管理会社にお願いするという方法もあります。この場合、騒音が発生している時間帯、何の音なのかといった事を明確にしておく必要があります。騒音の発生源となる方が騒音と気付かずに生活している事も多いためです。
それでも騒音が治まらない場合
直接の苦情申し入れを管理会社から行って貰うことで、問題が解決するケースは多いのですが、それでも治まらない場合は当事者間で直接話し合うことも必要になる場合もあります。
管理会社に気になっている騒音を確認してもらうことも必要でしょう。騒音とは言っても、一般的には我慢せざるを得ない程度の生活音であるケースもあるためです。
いずれにせよ騒音の問題は、人によっても捉え方が異なるため感情的にならず冷静に対応していくことが大切です。