不動産基礎知識

住宅ローン返済中に病気になったら?

これから住宅ローンを組む事を考えている人、あるいはすでに組んでいる人の中には、もしも返済中に病気やけがなどをして、返済できなくなったらどうしよう?と考えている人もいるのではないでしょうか。今回はその疑問に答えていきます。

住宅ローン返済中に病気になってしまったら?

住宅は人生で恐らく最も高い買い物です。一括で支払う人は極稀で、ほとんどの人は銀行などの金融機関でローンを組んで購入します。金額が大きい為、ローンの返済期間も長期にわたります。

しかし、長い人生の中では時にはケガをしたり、病気になったりすることもあります。そして、万が一ローンを組んだ人が死亡してしまうと、残った家族が支払う事になるのでは?という心配は、誰しもが抱く事でしょう。

ですが、心配はいりません。日本には団体信用生命保険、通称”団信”と呼ばれる制度があるのです。

団体信用生命保険、通称”団信”とは?

団信とは、ローンを組んだ人が死亡した場合と高度障害を負った場合に、ローンの残債を支払ってもらえる制度です。ほとんどの金融機関では住宅ローンを組む際には、団信に加入する事が義務付けられています。なお、保険料は金融機関が負担します。

糖尿病や高血圧症を患っている場合は、団信に加入できないケースがあります。しかし、その場合は保険料を上乗せする事で、”引受基準緩和型”という団信に加入する事ができます。

通常の団信に該当しない疾病を患ったときはどうするか?

死亡した場合と、高度障害を負った場合に備える団信があるという事を前項で述べました。しかし例えば、そこまでは至らないが、長期の療養を必要とするような疾病を患った場合は、どうなるでしょうか?

会社員であれば、病気やケガで働けなくなってから最長で1年と半年の間、傷病手当を受けることが出来ます。しかしその間、収入はそれまでの3分の2となります。それでは家計が立ち行かないという方も多いと思います。

そういうときのために、”三大疾病保障特約”付きの団信というものが存在します。

”三大疾病保障特約”付団信とは?

日本における三大疾病とは「がん、急性心筋梗塞、脳卒中」です。これらを発症すると、長期にわたる入院や通院治療が必要となり、家計を圧迫します。それに備えることが出来るのが、三大疾病保障特約付団信です。

がん、急性心筋梗塞、脳卒中と診断されて60日以上、所定の状態が続いたと医師が判断した時点で、住宅ローンの債務が帳消しになります。

”八大疾病保障特約”付団信もある

八大疾病保障であれば、上記の三大疾病に加えて「膵炎慢性、肝硬変、慢性腎不全、糖尿病、高血圧症」にも対応できます。さらに、既定の要介護状態になった場合には、住宅ローン債務がゼロになる、”特約付きの団信”もあります。

ただし、保証を付けるためには、その分住宅ローンの金利が高くなるため、予算を検討した上で、加入をするかどうか決めると良いでしょう。

まとめ

今回は、住宅ローンの返済中や病気やけがをして、返済できなくなった場合への備え方について、お伝えしました。三大疾病や八大疾病など、日本人が罹患する可能性の高く、重大な疾病をカバーできる制度が整っています。住宅ローンを組む際にはぜひ、ご検討ください。

競売に関する事や不動産の事なら全ておまかせ、ご相談も「アブローズ」までご一報を下さい。

ピックアップ記事

  1. 後妻の子の相続における取り扱い
  2. 不動産投資による不労所得を得るための仕掛け作りとリスク
  3. 不動産売却の時に重要な登記費用について
  4. 督促状の納期限とペナルティについて
  5. 不動産の売却に年齢制限はある?

関連記事

  1. 不動産基礎知識

    住宅ローンの借入額や返済額の目安について

    マイホームの購入に際し住宅ローンを利用される方が多いと思います。住宅ロ…

  2. 不動産基礎知識

    住宅ローンの残りがある場合その対処法は?

    結婚を機に、夫婦二人で住む家を買う人は多くいます。しかし、何らかの事情…

  3. 不動産基礎知識

    破産管財人による任意売却とは?

    任意売却というと住宅ローンの返済などができなくなってしまった人が債権者…

  4. 不動産基礎知識

    家の売却 ~査定シミュレーションの特性と注意点~

    家の売却を考えたとき、「どのくらいで売れるのか」というのは最も気になる…

  5. 不動産基礎知識

    不動産競売で銀行のローンは使えるのか?

    通常の不動産売買に比べ、安価で中古物件を購入するチャンスがある不動産競…

  6. 不動産基礎知識

    不動産競売が行われることの意味について考える

    不動産の競売による落札価格は、一般市場における相場価格の7~8割程度の…

おすすめ記事

おすすめ記事2

特集記事

アーカイブ

  1. 相続

    結婚と相続と財産分与
  2. いろいろ

    マイホームの所有はリスクを抱えることになるのか?
  3. 債務整理

    不動産競売が初めての方必見!! 入札を代理してもらう方法
  4. 相続

    いざという時のために知っておきたい相続の進め方
  5. 不動産基礎知識

    今後の住宅ローンの見通しについて
PAGE TOP