競売物件に参加する一般の方が増えてきています。最初の頃は、一般の参加者が、マイホーム用にと安く入手できる事から参加することが多かったのですが、最近では、投資物件の対象として競売物件の入札に参加して大家としての賃貸経営を目指す方も増えているようです。
競売物件のメリットとデメリット
競売物件のメリットとデメリットを知る事から始めた方が良いでしょう。大家目的の不動産投資についての話はその後に紹介します。
メリットについて
1.競売物件は、市場価格の3割程度から9割位の幅で取引される場合があるので、かなり安く入手できる可能性があります。平均価格の70%で設定されても、過疎化の地域においては、誰も入札しない場合があり、その時は早い物順となります。それでも希望者がいない場合には、金額を下げていき再入札と先着順の繰り返しが行なわれます。
2.企業の倒産により、築浅の鉄筋コンクリートのマンションやアパートなどの優良物件も出回りますが、多くは不動産専門の大手が入札する事が多いようです。百年以上前の古民家などは逆に希少価値として再利用が行なわれています。
デメリットについて
1.競売不動産を購入するデメリット
不動産投資や不動産に関連する知識や資格もあった方が良いです。競売不動産の中には、共有名義の不動産や借地権や地上権のある建物が別の所有者である場合があります。他の名義人の同意を取る事や、建物の所有者に売却を進める必要があります。
このような場合の取り扱いには、不動産関連の知識が必要であり、不動産投資を専門とするならば、「競売不動産取り扱い主任者」としての資格にチャレンジできるぐらいの知識は必要かもしれません。
2.最も苦労しそうな事が占有者の存在
競売物件の元の所有者は、お金が工面できずに、競売を余儀なくされています。競売の購入者は、立ち退き交渉や強制執行の手続きが必要となり、その分の費用は立て替える必要があります。相手に返済能力がなければ、自己負担の可能性もあります。
3.内見が出来ずリフォームの可能性が大きい
入札までに、中の状態を確認する事が出来ませんので、修繕の可能性やリフォームの必要性、ゴミなどの処分に時間がかかる場合があります。
競売物件で大家を目指すには
デメリットで紹介したように、競売物件のほとんどは、リフォームや修繕が必要になります。落札者本人がマイホームにする分には、多少の不便は、承知の上でしょうが、大家として賃貸経営を行なうのであれば、借り手が見学時に満足できるような状態でなければ意味がありません。
仮に家賃を下げたとしても、周りの状況や環境にもよって、入居率を上げる工夫がなければならないのです。中古アパートを購入する場合にも同じような苦労がありますが、中古アパートの場合は最初から入居している場合が多いので、リフォームの可能性は低くなるでしょう。
◎入居者のいる競売物件の扱い方
入居者のいる競売物件の場合は、採算が取れない事から競売に出た可能性が考えられます。このままでは、採算が取れないのでリフォームをしようにも立ち退きの対処法は、6カ月の猶予を持って取り扱わなければならない事もあり、かえって入居者のいない方がリフォームは、実行しやすいのです。
リフォームまで考えた総購入額で入札すべき
競売物件がいくら安いからと言って、うかつに手を出してしまっては、かえって赤字になってしまいます。場合によって安く手放す事も考えられます。そのようにならない為にも競売の大家を目指すのであれば、安くすべきところや、入札価格の採算価格を入札前に考えなければならないのです。
まとめ
「不動産投資による競売物件で大家を目指すには」を紹介してきましたが、マイホーム用の競売は初心者でも可能ですが、競売物件の大家を目指すには、ある程度の知識がなければ難しいことがお分かりいただけたかと思います。
不動産ばかりでなく法律に関しても熟知する事が求められるからです。競売専門の業者と競売リフォーム業者の利用でいかに出費を抑えられるかがカギになるでしょう。
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